中国思想【近現代】
李世瑜著 武内房司監訳
黄天道・一貫道や在理教などを秘密結社とせず秘密宗教と定義し、考究した『現在華北秘密宗教』『天津在理教調査報告』の完訳。
訳者 武内房司/倉田明子/小武海櫻子/白川知多/宮田義矢
訳者解説(武内房司)
呉沢霖序/グロータース序/自序/増訂版序/フランス語要旨
緒論
第1章 黄天道
万全県における黄天道の発見/万全県における黄天道の流伝範囲/普明仏の伝説/黄天道経典研究/教義と儀礼/明代の黄天道
第2章 一貫道
一貫道源流考証/一貫道宣伝方法/一貫道の教義の紹介/一貫道儀礼規則について/一貫道経典提要
第3章 皈一道
皈一道の歴史/皈一道信者の生活/皈一道の教義の提要/皈一道の修行規則/皈一道経典提要
第4章 一心天道龍華聖教会
一心天道龍華聖教会の概観/1951年の一心天道龍華聖教会調査
第5章 天津在理教調査報告
在理教の源流/在理教の活動/在理教の信仰・修練・規範/在理教の斎口
参考文献一覧/あとがき/索引
A5判 428頁 2016年3月発行 ISBN978-4-87636-408-4
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徐興慶著
近代日中知識人の思想交流における「自他認識」の枠組みを、中国の他者(日本、西洋)認識と日本の他者(中国、西洋)認識の異同から検討し、個々の知識人の知恵、思想、主張とその思想変遷のプロセスを明らかにした学術書。
序章 近代日中知識人の相互認識
本書の課題/「自他認識」とは何か/思想変遷からのアプローチ/近代日中知識人の歴史意識/近代日中知識人の共通点―翻訳を通じた西洋文明の摂取/近代日中知識人の知恵とその現代的意義
第一章 箕作阮甫、塩谷宕陰、佐久間象山の思想変遷
箕作阮甫と徳川幕府の開国政策/塩谷宕陰の思想と主張/佐久間象山の思想変遷/日本が世界へと向かう起点
第二章 王鞱と中村正直、岡千仞の思想比較
王鞱の人物像/王鞱と中村正直/王鞱と岡千仞/王鞱と岡本監輔
第三章 伝統と近代の間―福沢諭吉の儒教批判への試論
儒教と西洋文明の二重接触/排外思想と儒教主義の関連性/異なる古今社会に対する儒教観の転換とその要因
第四章 岡倉天心の「アジアは一つ」をどう読むべきか
問題の所在/岡倉天心の「アジアは一つ」に対する各論/「自国中心」をめぐる天心の発声を如何に読むべきか/まとめと課題
第五章 小室信介の中国観―『第一遊清記』を中心として
小室信介―その思想と主張/『第一遊清記』に見る小室信介の中国観/同時期における黒田清隆、尾崎行雄の中国観察
第六章 近代文化論から見た李春生の日本観
李春生の出自とその著書/「台湾事件」に対する李春生の見方/『東遊六十四日随筆』に現れる李春生の日本観
第七章 張徳彝の異文化論説
張徳彝に関する先行研究/張徳彝の人物考/張徳彝の日本見聞録
第八章 近代中国知識人の日本体験―梁啓超、林献堂と戴季陶の日本観の比較
梁啓超と林献堂の日本観/戴季陶の日本観/翻訳書、著書による外来思想吸収の同調と異趣
近代東アジア人物思想交流史研究と著者をめぐって(伊東貴之)
あとがき/索引
A5判 324頁 2014年8月発行 ISBN978-4-87636-381-0
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坂元ひろ子著
十九世紀~二〇世紀前半の初期グローバル化の時代に多様なかたちで練成された中国近代の知の様相を、譚嗣同・章炳麟・熊十力・梁漱溟・李叔同(弘一法師)等の思想に読み取る。
Ⅰ 譚嗣同
中国近代思想の一断面―譚嗣同の以太(エーテル)論/譚嗣同の思想と民俗アイデンティティーとジェンダー意識/楊文会
Ⅱ 章炳麟
章炳麟の個の思想と唯識仏教―中国近代における万物一体論の行方/章炳麟における伝統の創造/章炳麟の道家・仏教思想と身体・性・医学観試論
Ⅲ 熊十力
熊十力『新唯識論』哲学の形成―二〇世紀前半の中国哲学思想世界を通して/島田虔次著『新儒学家哲学について―熊十力の哲学』について
Ⅳ 梁漱溟
民国期における梁漱溟思想の位置づけ―「現代新儒家」規定を超えて/仏教と西欧哲学/「東西文化」論/「東西」論から「郷村」論へ/梁漱溟におけるジェンダー意識
Ⅴ 李叔同
李叔同(弘一法師)の思想―馬一浮の思想、豊子愷の芸術巻との関連において
A5判 272頁 2009年11月発行 ISBN978-4-87636-306-3
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原 正人著
序章
問題の所在/先行研究の概観/分析手法および対象/使用する史料について/本書の構成
第一章 近代中国知識人論への視角
近代中国知識人論の位相/「文化的資源を持つ知識人」としての研究系
第二章 研究系の形成と政治活動
研究系の定義および名称/研究系の政治行動とその位置
第三章 研究系の文化的活動と政治権力
研究系の文化活動/研究系のメディアと政治権力―2つの事例より/他の知識人との交流/小結―研究系からみた「近代中国知識人」
第四章 研究系の思想史的位置―「連邦論」の分析を通じて
近代中国における「連邦論」の位相/研究系知識人の連邦論/考察/小結
第五章 研究系の「知」の制度と諸権力―学校の分析を通じて
研究系の教育観/研究系による学校運営/研究系の文化的影響力―カリキュラムの変遷を手がかりとして/小結
終章
1930年代以降の張君勱と張東蓀/本書の整理/結論/今後の課題と展望
A5判 268頁 2012年12月発行 ISBN978-4-87636-351-3
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小林 武・佐藤 豊著
梁啓超と章炳麟の功利をめぐる見方を、伝統的観念の流れの中で捉える一方で、明治思想といかなる関係にあるのかを考察し、近代中国に流入してきた「自由」や「功利」に対する彼らの理解を明らかにする。
〈目次より〉
近代中国における功利と自由
近代中国における「自主」
近代中国における「功利」
前近代から近代にかけての「功利」概念
梁啓超の功利主義思想と明治思想―「公徳」と「私徳」を中心にして
章炳麟の反功利主義思想と明治思想
章炳麟の反功利主義思想と厭世観
A5判 380頁 2011年2月発行 ISBN978-4-87636-319-3
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小林 武 著
章炳麟の思想的成熟を、単に伝統の再生や反近代性といった 視角から捉えずに、西洋近代思想や明治思潮というグローバルな知的環境が介在して、はじめ て可能であったことを論証。章炳麟の思想的軌跡が、西洋近代や明治日本とは異なる、もう一つの近代の形を示していることを解明する。
〈目次〉
序章 閉じられた世界から開かれた世界へ
中華意識の変容/日本への知的接近
第一章 章炳麟と明治思潮―西洋近代思想への接近
西洋近代思想への接近/西洋近代思想の陰翳/宗教学者姉崎正治との思想的関係
第二章 『民報』期の章炳麟と明治思潮―西洋近代思想からの転回
明治の厭世観と章炳麟/「自主」の思想―自利か利他か/『道徳大原論』と共同感情論
第三章 章炳麟『斉物論釈』の哲学―西洋近代思想との対抗
考証学から哲学へ/本体とは何か―迷いと悟りと/『斉物論釈』―自他融合の哲学と解釈学/終わりに―もう一つの近代
4・6判 228頁 2006年11月発行 ISBN4-87636-266-1
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野村 浩一 著
(本書より)
近代日本の歴史をふり返る 時、たぶん私たちは日中関係の構造そのものが、わが国にもたらした本質的な思想的問題について、あらためていくつかの感慨を抱かされるにちがいな い。・・・わが国の中国侵略は、およそ「アジア」の一国という立場に立つ限り、近代日本に深く突きささった意識における棘であった。隣国中国の変革、進歩 に対する期待は、この現実の前に、「アジアの解放」の理念を媒介項として、ついには「日本の改造」へと行きついていく。戦前の日本において、いわば「アジ ア」の立場から、多少とも中国の変革にかかわろうとした人たちの中で、この回路をよく脱出しえた人物は―尾崎秀美のようにナショナリズムとインターナショ ナリズムのはざまへ向けて思い切った跳躍を試みた場合を除いては―ほとんど見当たらない。それは、近代の日中関係を強固に規定した一つの磁場であり、ある いはまた運命的な呪縛でもあった。
〈目次〉
近代日本における国民的使命観・その諸類型と特質―大隈重信・内村鑑三・北一輝
近代日本の中国認識―「大陸問題」のイメージと実態
「アジア」への航跡―宮崎滔天の思想と行動
橘樸―アジア主義の彷徨
4・6判 308頁 1981年4月発行 ISBN4-87636-017-0
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高田 淳著
章炳麟の哲学をその道家論、特に『斉物論釈』に焦点をあてて検討。辛亥革命期の章炳麟の思想を、戊戌以降の章自身の政治活動の思想的集約であり、また清末二十世紀初頭の学術的思想論の一つの結論と評価。
Ⅰ 章炳麟と仏学
章炳麟の回顧における仏教/章炳麟の閲覧における仏教
Ⅱ 章炳麟の道家論
『旭書』(一九〇〇年)から「諸子学略説」(一九〇六年)まで/民報期(一九〇六年)から『国故論衡』(一九一〇年)まで
Ⅲ 『斉物論釈』の思想
初定本(一九一〇年)/重定本(一九一五年)
Ⅳ 『斉物論釈』以後
『検論』(一九一四年)/『到漢微言』(一九一五年~一六年)/辛亥革命と斉物の哲学―まとめとして
章炳麟の戴震論
『旭書』学隠(一九〇〇年)、その他/民報期における戴震論(一九〇六年、一九〇七年)/『検論』諸篇及び釈戴(一九一〇年)、その他/「自ら学術次第を述ぶ」(一九一三年)と『到漢微言』(一九一五年)
A5判函入 396頁 1984年11月発行
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中尾友則著
〈目次より〉
梁漱溟研究へのアプローチ
近年の梁漱溟研究の状況とその問題点
梁漱溟における儒教精神の再発見
梁漱溟の郷村建設論
梁漱溟の自己批判―中国共産党評価の転換の意味するもの
毛沢東の「中国のブルジョワジー」概念と革命構想
大躍進期における梁漱溟の中国建設論―『人類創造力の大発揮大表現』の検討を通して
文化大革命の下での梁漱溟の視座―『中国―理性の国』の検討を通して
梁漱溟思想の現代的意義
黄宗羲の工商本業論
『皇朝経世文編』にみえる遊民編成論―アヘン戦争以前の労働力把握をめぐって
書評『中国近世の宗教倫理と商人精神』
A5判函入 272頁 2000年2月発行 ISBN4-87636-181-9
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中嶋隆藏著
「静坐」という表現に即しつつ、諸文献を博捜し、中国と日本の知識人たちが、形と神、身と心、清静と自然との関係をどのように考えてきたか、その思索の跡をたどり、中国や日本における思想の歴史の一局面を照らし出す。
第一部 静坐の現況と実践
第一章 静坐の現況
二〇世紀における「静坐」への関心/各種辞典類に見える「静坐」の解説
第二章 静坐の実践
静坐の具体的方法/静坐の目的
第二部 静坐の歴史
Ⅰ 発生・成立の時代
第一章 隋唐以前における「静坐」
「静坐」についての従来の理解/隋唐以前における「静坐」
第二章 隋唐以前における「静」の思想
先秦諸子に見える「静」の思想/漢初における「静」の思想/魏晋時代の「静」の思想/隋唐時代の「静」の思想
Ⅱ 研究・展開の時代
第三章 朱子の「静坐」観とその周辺
生涯前半期の「静坐」観/生涯後半期の「静坐」観
第四章 明代儒者の「静坐」論
陳白沙、王陽明、湛甘泉の静坐観/甘泉後学の静坐観と陽明後学の静坐観/明最末期における静坐論
Ⅲ 継承・反省の時代
第五章 江戸時代の「静坐」論
江戸時代前半期における「静坐」論/江戸時代後半期における「静坐」論
第六章 清末民国初の士大夫における「静坐」観
清朝後期における士大夫達の「静坐」観/清末民国初における士大夫の「静坐」の実践と思索
Ⅳ 変貌・再生の時代
第七章 岡田虎二郎と陳攖寧の「静坐」論/明治末から大正に至る岡田式静坐法の盛行とその後の余波/一九三〇年代における陳攖寧の仙学研究と静坐の実践
第八章 大陸における宗教教団の「静坐」論
道院における「静坐」則/真空教における「静坐」則
A5判 384頁 2012年4月発行 ISBN978-4-87636-337-7
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